孫の結婚式にいきたい 患者参加型看護計画のとりくみ ~ ③
ある日の夕方、Yさんはお孫さんの結婚披露宴に出席するために外出されました。
Yさんはがんの末期でした。
両方の肺に水が溜まり、酸素吸入をしなければならない状態でした。
食欲低下で入院されましたが、少しずつごはんが食べられるようになり、お孫さんの結婚式に出ることをとても楽しみにされていました。
「結婚式に出られるように頑張ってリハビリをしなくちゃ!」と廊下を支えで歩けるほどになりました。退院もそろそろだろうと決まりかけていたころ、容態は悪化してきました。
“何とか連れて行ってあげたい”家族のかたも医師や私達看護スタッフと同じ思いでした。
せめて結婚披露宴に出席できないかと、当日は看護師も付き添うこととし、ご家族と話し合い準備を進めました。
結婚式当日、病室で看護師がお化粧をして娘さんが用意された洋服に着替えました。
酸素ボンベもそのままでは回りの目もあるし、せめて少しでも目立たないようにと、出来る範囲で花や布できれいに飾り付けをしました。
心配するご家族の声かけに「まだ大丈夫よ」、「お嫁さんとってもきれいだった、かわいかった~」。
ほぼ最後までお孫さんの晴れ姿をみることができました。
結婚式の3週間後にYさんは永眠されました。しばらくしてから、地元新聞の読者投稿欄にYさんの娘さんがこの時のことを投稿されていました。
「母の闘病支える看護師に感謝」がテーマでした。
家族のかたからこのような気持ちが語られてとてもうれしく思います。
“孫の結婚式にいきたい”が実現できて本当によかったです。
釧路協立病院看護師 S
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