君たちは、道東勤医協の宝物だ!!~卒後研修の紹介

東北地方のある地域では、子供を叱る際、「この、宝物!!」と言ってお尻をたたき、躾をする習慣があると、何かの本で読んだことがあります。実に愛情に満ちた慈愛の行為だとほほえましく思えます。

私達の宝者たち

我が釧路協立病院の今年2年目を迎える看護師8名の”宝物”が先日事前レポートを携え、卒後2年目研修に望みました。

当院では、卒後1年目(前期・後期)・卒後2年目・卒後3年目・中堅とそれぞれの世代に研修カリキュラムがあり、卒後1年目で患者様の病態を学習した上で、卒後2年目の研修へステップアップします。

卒後2年目では『①病態の科学的理解をベースに、患者様を生活と労働の場から捉え、生活史と疾病のかかわりを理解する。②社会保障制度を学習し、他職種との連携を通じて看護師の役割を理解する。③慢性疾患管理・保健予防活動、介護活動を体験し、地域で安心して暮らせる街づくりについて考える。』と、3点ながら実はとても内容の濃い研修目標で、必然的に事前レポートには数回手直しが入り、どれもこれも力作のレポート発表となりました。

働く場所は違っても、8名は、忙しい業務のなかで、患者様に寄り添って看護をしていきたいという熱い思いは同じ・・・。それぞれがそれぞれのレポート発表に耳を澄ませていました。
レポート発表の他に、医療ソーシャルワーカーから社会保障と役割についての講義と、私(看護主任)からは慢性疾患管理の重要性の講義を受講しました。研修生からは、いずれの講義も生活と労働に疾病が加わる事が患者様にとって大きなリスクであり、ストレスとなることを学べたと感想を述べていました。

午後からは実際の介護体験を目的とし、当院隣接のデイサービスセンターすこやかでの研修に参加しました。事前に利用者様の情報収集を行った上で、目的を明確にし、有効なコミュニケーションを図ることを前提とし、レクレーションに参加しました。 ケアワーカーさんのパワーに圧倒され、利用者様とはコミュニケーションをはかりつつもいつの間にか自分達も笑い、手をたたき喜び、利用者様と一体となって楽しんでいました。

 レクレーションの様子

レクレーションの後は、主催した我々が何より彼らに体験してほしかった利用者様の帰りの送迎バス同乗。実際に介護サービスを利用されている利用者様の生活の場を知る貴重な体験です。それぞれの情報収集した利用者さまの送迎バスに乗り込み、その若く鋭い感性で沢山のことを感じたようです。

なかには、独居でデイサービスが唯一の楽しみだと語っていた利用者様の自宅へ行き、鍵を開け、電気をつけ、コートを脱がせてストーブをつけてきた研修生もいました。
「にぎやかなデイサービスから、そんな真っ暗で寒い家に帰るのって、さみしいだろうね・・・。」
送迎の様子

今回の卒後2年目研修で、この8人の”宝物”の、柔軟で研ぎ澄まされた感性は、この学びを心の底に深く根づかせ、やがてこれから長く歩むであろう看護の道において、その道しるべともなる看護観の向上に繋げていってほしいと心より願うばかりです。

春からは卒後3年目として、後輩となる新人教育に携わる重要な立場を担う世代となります。主催側の私としては、時には厳しく時には優しく、愛情をもってこの8人の”宝物”ならぬ”宝者”を見守っていきたい気持ちで、研修会を終えました。

協立すこやかクリニック看護主任S 


3 thoughts on “君たちは、道東勤医協の宝物だ!!~卒後研修の紹介

  1. 釧路協立病院 より:

    苦痛体験

         4月から新人がきて、どこのセクションも…

  2. 釧路協立病院 より:

    たまごからひよこへ  卒後1年目後期研修会を終えて

    昨年の4月、6人の新卒看護師たちは憧れだった看護師の白衣をまとい希望にみちあびて…

  3. 釧路協立病院 より:

    歓迎  たまごさんたち

    今年度入職した5名の看護師たちの研修がはじまりました。 …

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