院内製剤について~患者さんのQOL向上のために~

こんにちは!

この協立病院薬局ブログでは病院薬剤師の日々の取り組みなどをご紹介しています。

今回は「院内製剤」についてご紹介させていただきます。

「院内製剤」とはその名のとおり病院薬局内で製造する薬のことで、市販薬で対応しきれない患者さんに使います。

今回の患者さんは80歳台男性のAさん、抗結核薬を経口で服用していましたが飲み込みが悪くなり、食道に詰まった痰を吸引するときに食べ物や薬が一緒にひけてしまうような状態で、どうしても口からは薬を飲めなくなってしまいました。

注射薬があればそれを使えばよいのですが、この薬には存在しません。となると胃瘻といって胃の中に管を入れてそこから薬を入れるか、薬を諦めて隔離された無菌室に入ってもらうかで、どちらも患者さんのQOL(生活の質)を大きく損ね医療費も膨れ上がってしまいます。

そこで「院内製剤」の出番です。今回は経口薬のカプセルから座薬を作りました。

座薬の基材とカプセルの中身を加熱しながらよく攪拌すると、濃いオレンジ色の懸濁液が出来ます。それを少し冷やしてから座薬のコンテナに流し込み、冷蔵庫でしばらく冷やすと座薬の完成です。

↑が完成した座薬です。座薬ということで口から薬を飲めない患者さんにも無事に抗結核薬の治療を続けることが出来るようになりました(^_-)-☆


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