野村一葉医師地域医療研修~桜ケ岡医院編~

桜ケ岡医院では2日間お世話になりました。主に外来見学と往診に同行させて頂きました。まず外来見学ですが、一番すごいなと思ったのは、看護師さんの働きが細やかだなということでした。定期的なレントゲンや採血、また年1度程度の胃カメラや大腸カメラ、エコーのフォローなどは、看護師さんが問診時や帰宅時におすすめをするという形をとっているようです。

カルテの一番最後のページ(ここでは電子カルテと紙カルテが共存していました)にあらかじめ目安として立てられた

予定表のようなものがあり、それを参考にしているようです。

他の診療所でどうなっているのかはあまりよく知りませんが、医師が提案し忘れても看護師さんの方で間違いなく拾い上げてくれるので、あれだけたくさんの外来患者さんがいても、オーダーし忘れなどによる患者さんの不利益がかなり少なくなると思いました。桜ヶ岡医院の院長である石川先生の訪問診療にも同行させてもらいました。

往診の役割は、もちろん疾患のフォローや健康管理はあると思うのですが、それ以外にも、家族の思いや本人の思いをきちんと聞き、溜め込んでいる不安などを解消する、ということも含んでいるのだということがわかりました。

そしてそれが、今後の対応の仕方や、何かが起こってもご家族がなるべく動揺しなくてもいいように、というのにつながるんだと思いました。

今回たまたまですが、初日に訪問診療に伺った先の患者さんの看取りに立ち会う機会を頂きました。癌のターミナルで、意識も落ちてきてそう長くはないと思われた患者さんで、自宅での看取りを希望されていて、旅立たれる間際にこんなサインが現れます 等を記した、亡くなる前の心の準備をするための冊子が渡されていました。

最初に訪問に行った際、もう一度読んでおいてくださいねと先生が声をかけており、そのせいもあってか、看取りに伺った際はそこまで取り乱していない様子であったと感じました。そこで驚いたのが、この冊子、医師から渡してと頼まれて渡すのではなく、訪問看護の方がタイミングを独自に判断して渡しているものだ、ということでした。

今回の看取りではそのタイミングがかなり適切であったようで、先生も、訪問看護のファインプレーだね、とおっしゃっていました。

訪問診療と訪問看護の連携がすばらしいと感じました。また、今回初めて自宅での看取りに同席したのですが、普段病院の病室でしか看取りをしたことがない私にとっては、いつもの看取りと何かが明らかに違う感じがしました。

具体的に何が違うのかはまだはっきりはわからず考え中ですが、場所や看取る医師の立場(私たちは当直帯に見ず知らずの患者さんを看取ることが多いけれど、今回は主治医の看取りだった)が関係しているのかなーとぼんやりと思っています。

主治医が立ち会っての看取りでは、そのときの家族の思いを何の隔たりもなくまっすぐと聞くことができるからでしょうか。今回違うと感じたこの感覚を、忘れないでおきたいと思います。


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