父として 夫として 律さん(仮称)との出会い
雪解けもすすみ春が近づいてきたころ
釧路協立病院へ1件の訪問診療の依頼がきました。
とても優しい表情をしているひとだな… 律さん(仮称)の第一印象でした。
癌の終末期であることは律さん(仮称)に告知されており、残された時間を自宅で過ごしたいという意向のもと在宅支援体制が組まれました。
目標は、長男さんの卒業式にでること。
律さんは病気が発覚してからずっと痛みとの闘いの日々でした。
痛みの病態による分類では、神経障害性疼痛に分類されオピオイド鎮痛薬が効きにくいタイプでした。
市内の地域がん診療連携拠点病院では、緩和ケアチームが関わり痛みのケアをうけており退院後も緩和ケアチームの支援を受けながらサポートさせていただきました。
わずか1か月でしたが
自宅で過ごした期間はかけがえのない時間となったとお聞きします。
卒業式の出席
子供さんたちとの時間
奥さんとの時間
長男さんの入学式の日を迎えられたこと
学生服を着た姿をみて“がんばってこいよ”と送り出せたこと。
入学式の夜、家族に見守られながら息をひきとりました。
釧路協立病院では、機能強化型在宅療養支援病院(単独型)として
2016年11月より市内各病院から訪問診療の依頼を受けています。
皆さんにはそれぞれの人生があり、
その最終章に私たちがすこしだけ
関わらせていただく機会が増えました。
看護師としてどうこれから生きていくのか
たくさんの患者さんたちから教わる毎日です。
在宅医療に興味のある看護職の皆さん一緒に働いてみませんか?
在宅療養支援室K