第72回北海道薬学大会に参加して

2025年5月17日~5月18日にかけて、札幌コンベンションセンターにて北海道薬学大会に参加しました。

 

年に1度の北海道薬剤師会が主催する学術大会であり、また、大学関係の方も参加されていることもあり多くの薬剤師・教員・薬学生が集まりました。

そして、多くの口頭発表・講演が行われ、その中で私は1日目(5月17日)「北海道救急医学会薬剤師部会特別講演」「大会特別講演Ⅰ」「大会特別講演Ⅱ」、2日目(5月18日)は「大会ポスター発表」「北海道病院薬剤師会会員研究発表・特別」「ランチョンセミナーⅣ(耐性機序と最近の傾向から考える抗菌薬選択)」「北海道病院薬剤師会シンポジウム」を聞いてきました。

 

その中で、私は特に印象に残った講演は、「ランチョンセミナーⅣ(耐性機序と最近の傾向から考える抗菌薬選択)」でした。

 

近年問題となっているAMR(薬剤耐性)についてのことをお話していましたが、講師の先生曰く、これまで当たり前で使用してきた抗菌薬治療が今後耐性菌が増えている影響もありおすすめできない抗菌薬もあるとのこと。具体的にはよく感染症ででてくる大腸菌にST合剤の使用はこれまでも勧められていましたが、米国では大腸菌に対するST合剤の耐性菌が増え、現在は使われていないとのことでした。それに伴い、日本でもST合剤に対する耐性も増えてきているためおすすめしないとのことでした。また、成人の肺炎はこれまで肺炎球菌が原因菌の一番だったのですが、この間の予防ワクチンなどの影響で、肺炎球菌は抑えられ、肺炎の主な原因菌として上がってきたのは、インフルエンザ菌であり、この菌は薬剤耐性が非常に問題となっているとのことでした。

講師の先生曰く、抗菌薬を使用する側はこれまでの教科書的な型で処方するのではなく、患者さんの状態や原因菌に合わせた、またその菌の耐性状態を考慮しての抗菌薬の選択をするべきであるということでした。

 

ちょっと難しい話ですが、私の知識不足もあり、このお話を聞いて菌の耐性状況や抗菌薬についてもっと勉強する必要を感じました。

 

学会参加はそんな気づきを自分に与えてくれる場でもあるし、仕事に対するモチベーションも上がりますよね!!

 

       ポスター会場①

 

 

  ポスター会場②

 

    柳町公園街道

 

 

 

 


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