訪問診療で行うグリーフケア

ながく協立すこやかクリニックに通院していたあいさん(仮称)。
足腰が弱くなり通院するのが大変になり今年から釧路協立病院の訪問診療に切り替えました。

あいさんは2階に住まわれ、介護する娘さんは1階に暮らしていました。
訪問診療に伺うと起き上がるのもたいへんだろうと思うほどの腹水が溜まっていましたが、排泄はひとりでトイレに通うかたでした。次第に病状がすすみ死期がせまっていることを主治医から本人と娘さんにお話ししました。あいさんは自宅で最期を迎えたいとこの時も主治医に話されていました。介護する娘さんは一人で看きれるのか不安で不安でしかたなかったのですが、訪問看護ステーションすこやかの訪問看護師の力強いサポートがありお看取りをすることができました。

あいさんが亡くなって3週間がたち、サポートしていた医師・看護師・事務職員がお宅へ訪問させていただきました。お仏壇には今年の8月頃のお写真と大好きなたばこが供えられていました。

娘さんからは『皆によくしてもらいました。訪問看護師さんは私の不安な心の支えでもありました。相談したらいつでも来てもらえたしおばあちゃんも頼りにしていました。ケガをしたときは整形のお医者さんも来てくれました。みなさんがこんなにしてくれるとは思いませんでした。感謝しています』という言葉をいただきました。

訪問診療担当の総合診療医のA医師からは、医師になり初めて看取りを終えたご家族の気持ちを直接聞かせていただくたいへん貴重な経験をさせていただいたと感想をのべられていました。

グリーフケア

今回あいさんのお宅に伺ったのはグリーフケアといいます。
これは大変意義あることで,遺族の方々に対して介護にしたことによる肯定的な思いを引き出すことと、自分たちが行ったケアの評価をする大切な機会となります。

釧路協立病院では今年の11月1日に、通院が困難な患者さんがこの地域で安心して自宅や施設などで暮らすことができるよう機能強化型在宅療養支援病院を取得しました。これにより今まで実現できなかった他の医療機関からの患者さんの受け入れが可能となりました。
あいさんとご家族の言葉を胸に刻み発展させていきたいと思うのでした。


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