野村一葉医師地域研修~地域包括支援センター編~

勤医協中央病院2年目研修医の野村一葉(のむらひとは)です。2016年11月6日から道東勤医協を中心とする道東圏で地域医療研修をさせて頂いています。今回研修先として道東を選んだのは、大学3年生の夏休みに実習で1週間お世話になったからです(http://www.dotokin-medwel.jp/drblog/?p=783)あのときは学生だったので、医師として来たときに何か見え方が変わるのではないかと思い選びました。今回の研修で①大きい病院がある中での中規模・小規模病院の役割について②釧路特有の疾患や患者の特性について③釧路市内での救急医療のあり方について 以上3点について学ぶ、という目標をたてました。研修最初の週に行ったケアコートひまわり・地域包括支援センターの報告をさせて頂きます。

ここは学生の時にも伺い、そのときに対応してくれた職員が今回も色々と教えてくれました。

「地域包括支援センターって何をどこまでやっているんだろうと」自分の中ではかなり不明瞭だったのですが、

大きくわけて①介護保険に関して②よろず相談③地域づくり だそうで、ああなるほどと初めて自分のなかで腑に落ちた感じでした。色々お話を聞きましたが、特に力を入れて話してくれたのが、「認知症の高齢者の支援に関して」でした。

私だけかもしれませんが、認知症を患う高齢者の方は基本的には家族がきちんと面倒を見て、それができない環境なら施設へ、という考えになってしまいがちな気がしますが、その前に地域で支援しようという動きがあるようです。

実際身寄りがないけれど自分の家で暮らしたいという思いが強い方、また家族はいるけれど様々なトラブルで絶縁状態になっている方などは決して少なくはなく、地域の力を借りることが不可欠なのだということがわかりました。

また、訪問への同行もさせて頂きました。初日の地域視診でも感じたことなのですが、貧困率が比較的高い地域なのではないかという印象を受けました。外観から見てお世辞にもきれいなしっかりした家とはいえないような家が立ち並んでいる地域があったり、実際家の中に入ってみると思った以上に古く設備も最低限というお宅があったりしました。

病気があるせいで働けなかったり、生活保護だったり、家族が疾患を抱えていてぎりぎりの生活をしていたりなど様々あるようですが、自分の生活とはまるで違う暮らしをしている方がいらっしゃって、多少なりともショックを受けたというのが正直な感想です。

実際に目で見てみないと地域内格差はなかなかわからないものだなあと思いました。


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