地域に求められる医師を目指して

釧路協立病院では、札幌医科大学医学部医学科5年生の総合診療科必修臨床実習受け入れを行なっています。

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札幌出身。「将来は都会ではなく医師不足の地域で働きたい。地域のニーズに応えられる医師になりたい」

今回の実習の動機を語るなかで、学生本人から出た言葉です。地域のニーズとは何か、ぜひ今回の実習を通して考えてもらおう、事務担当者と指導医の石川晶先生が医学生の実習プランを練りました。

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実習初日、友の会の皆さんと「ふまねっと」に参加しました。ふまねっとに参加した後、「友の会の皆さんが求める地域医療とは何か」をテーマに懇談をしました。

医学生は緊張しながらも自らが考える地域医療について語りました。医学生の話を聞いた後、参加者から「私たちが病院に行くときは不安を抱えて行く。だから話をたくさん聞いてほしいし、安心を求めている」と語ってくれました。これを聞いた医学生は自分が考えていた地域のニーズと目の前で語られたニーズに違いがあることに気づきました。システマティックな地域医療を考える医学生。しかし住民が望むのは安心感。地域が求める医療の「ニーズ」について再考するようになります。

病棟実習にて。患者さんの今後について考える機会がありました。自分が医師だったらどのようなことができるかを必死で考え、指導医の石川先生に相談をしました。

「この患者さんをよくするためには、こういう治療が必要だと思います」その答えに石川先生は「それで患者さん自身はどうしたいといっているの?」と問いかけます。医学的に考えると自分が考えた結論に達するが、患者さんの思いを考慮すると果たしてそうなるか。患者さんが求めることは何なのかをきちんと聞かなければ、患者さんの求めには答えられない。しっかりと患者さんに耳を傾けること、これこそが求められる医師なのではと考えた瞬間でした。

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病棟実習の終わりに内科医師カンファレンスに参加。自分が患者さんと接して考えたこと、患者さんの思いをどうなのか、これからどうすることが望ましいのかを発表しました。

実習を終えて、「今回の実習を経験しなければ、自分はきっと違う医師になっていたと思う。釧路協立病院で実習をして本当に良かった」と感想を語ってくれました。

 

またいつでも実習に来てください。職員一同心から歓迎します。